ニュースタイトル

カネヒロがお届けする、旬のニュースです。

【2006年】

カネヒロニュース/12月号
 唯一、降雪を記録していなかった釧路・根室地方にも冬の便りが届き、北海道は本格的な冬を迎えています。
 道東を賑わした秋漁は全て終漁し、冬のマダラ漁へと切り換わっています。例年、この時期話題となるサンマの水揚げ集計ですが、今年も根室の花咲港は他港を大きく引き離すサンマ水揚げ量を記録し、9年連続日本一という結果で幕を閉じています。
 アキサケ定置網漁は、低気圧の影響で定置網が破損した事で漁獲が前年割れした地域も少なくないようですが、取り扱い金額がおおむね増加している漁協が殆どで、漁業者にとっては魚価高に救われた年となりました。
 12月の根室の前浜ではめっきり水揚げ量が減少し、各水産会社は年末の贈答用製品の製造に力を注いでいます。各社が知恵と工夫を凝らした製品づくりを展開し、首都圏のデパートやスーパーでは多種、多様な水産加工食品が販売されています。世界各国から集まる食品と差別化を図るため、北海道では道産原料表示等に力を入れ、安心、安全な原材料を消費者にアピールしています。

カネヒロニュース「つり情報」
 湿原の河川での釣りでアメマス等の釣果があった11月下旬ですが、12月下旬には河川は氷に閉ざされてしまいシーズンオフを迎えます。
 斜里、網走等のオホーツク沿岸で話題となっているサンマの大量死ですが、隣接する各港ではサンマの大群が11月下旬に押し寄せ、サビキ釣りで面白いような釣果がありました。ジャミサンマが中心で、昆布巻きや煮付けなどに利用されているようです。海水温が7℃以下では生存できないとされているサンマは、死滅回遊へと追い込まれていきます。
 根室の浜では北海道の冬を代表するコマイやチカ等の釣果があるのみで、1月中旬頃から幕開けする氷上ワカサギ釣りまではレジャー的な釣りは難しいでしょう。
2006.12.4

カネヒロニュース/11月号
 道内各地で雪虫が観測され、その1週間後には降雪が観測されると言う俗説の通り、10月下旬に道北の平野部や道内各地の山間部で降雪を記録し、北海道では既に冬の便りが届いています。
 超大型の低気圧による大時化(おおしけ)の被害を受けた道東のアキサケ定置網漁は総被害額が数十億とも報じられ、漁模様が好転しかけた直後の被害で関係者は今年の操業や取り組みをあきらめる場面もでてきています。秋の繁忙期でのこの出来事は北海道の経済に少なからず影響を及ぼしています。
 道東を賑わせたサンマ棒受け網漁も11月には小型船の大半は漁を切り上げ、冬季のマダラ漁に備えています。
 前浜では約半月遅れていた釣りイカ漁の漁模様が良くなり、釧路沖を主漁場とした漁が2週間程続いています。鮮度が良好な物が多く、高値で取り引きされています。 また、この時期、釧路、白糠、鵡川等で風物詩となっているシシャモ漁が解禁されており、新物シシャモが流通されています。今年は良型が多く、漁模様も良いようで鵡川を中心とした産地では、アキサケと同様にそのブランド標証等に力を注がれています。

カネヒロニュース「つり情報」
 道東に襲来した低気圧はアキサケ釣りファンにとって、好都合な出来事となっています。多くの定置網が大打撃を受けたためにアキサケの群は高い確率で河川に辿り着き、遡上しています。そのため、10月下旬頃から規制の設定されていない小河川の河口では多くの釣り人が早期、夕方にかけて懸命に竿を振っています。河川に隣接した漁港でも多くのアキサケの群が回遊し、多くの釣り人を楽しませています。海水温が日々、下がりだしているため最終の後期群の到来がピークを迎えており、11月上旬までが釣期といって良いでしょう。
 その他、道内各地で既に冬の代表的な魚のコマイやチカ等の数釣りが展開されており、本格的な冬の訪れが刻々と迫っています。
2006.11.1

カネヒロニュース/10月号
 北海道の屋根、大雪山系では既に初冠雪を記録しており、日々、秋の深まりが感じられます。
 8月中旬から本格操業されている道東沖のサンマ棒受け網漁は9月中旬以降の豊漁で魚価も低迷し、漁獲制限を行って水揚げを調整しています。10月現在、主な漁場は釧路沖となり、本格的な南下が進んでいます。魚体も大型魚が少なくなる中、小型魚中心の組成となっていきます。今後は三陸方面への水揚げが中心となってゆき、11月まで操業されます。
 道東各地のアキサケ定置網漁は横這いの水揚げではあるものの、10月に入り海水温も下がり始めているため、比較的鮮度の良い魚が水揚げされています。10月以降は魚卵の歩留まりも良くなるため、イクラ等の生産がピークを迎えます。
 北海道では、農作物等も収穫時期を迎えており、旬の食材が豊富で豊潤の秋を迎えています。

カネヒロニュース「つり情報」
 今年の沿岸でのアキサケ、カラフトマス釣りは不振続きで釣期も遅れている模様です。しかし、大きな群が来遊する事なく、終漁になると予想されています。
 湿原の河川では秋のベストシーズンを迎えており、イトウ釣りが道東、道北の原野で繰り広げられています。この時期は台風を除き、天候が比較的良く水量も安定し、好条件が期待できます。春とは異なり、ウグイ等も活発に捕食しているため、アピール度の高い大型のミノ一等が有効とされています。ポイントは中、下流域に絞られるため、カヌー等を利用した釣りが、好釣果を生み出します。
 11月中旬までがシーズンで幻の魚を追って、熱狂的な釣り人は湿原へと足を運びます。
2006.10.3

カネヒロニュース/9月号
 例年にない猛暑となった北海道も9月の声を聞くと朝、晩の風はすっかり秋らしくなり、季節の変り目を告げています。
 秋漁の代表となるアキサケの定置網漁が北海道各地で解禁されており、前浜は活気に満ち、水揚げ量も前年を上回る数量となっています。8月以降の天候で根室の沿岸水温は20℃まで上昇しており、鮮度保持が大きなカギとなっています。9月は比較的、銀毛の割合が多く、オスの需要が高まります。9月中旬以降になると卵の成熟が進み、筋子、イクラの生産が本格的になります。
 道東沖のサンマ棒受け網漁は大型船の参入により、三陸各地の水揚げも始まっています。今年の特長は漁場が遠く、魚群が比較的薄いため、日々、漁場、組成の変化があり、買い受け人はその情報収集に神経を尖らせています。
 漁師街の根室では盛漁期の9月にカニ祭りやサンマ祭りといった根室特産の海産物を取り上げてのイベントが開催され、根室の秋を盛り上げています。

カネヒロニュース「つり情報」
 北海道沿岸ではサケ、マスの遡上時期を迎えており、規制のない河口部や海岸などは多くの釣人で賑わっています。今年はカラフトマスの来遊率が低く、不漁の年となっています。2年に1度の周期で繰り返されていると言われており、その当たり年となっています。現在の所、沿岸水温が高く早期の遡上は少ないと予想されています。
 9月中旬から下旬にかけてが来遊のピークとみられており、道東の忠類川や茶路川等ライセンス制で釣りの行える河川では年々、人気を集めており、本州からも多くの釣人が訪れます。
 湿原の河川では気温の下がり始める9月下旬頃から秋のイトウ釣りのシーズンを迎えます。根室管内の風蓮川ではここ数年コンスタントな釣果が報じられており、下流域での大物狙いに期待が寄せられます。その頃にはシベリアで繁殖を終えたカモ類が多く飛来し、道東の原野は本格的な秋を迎えます。
2006.9.4

カネヒロニュース/8月号
 根室の主幹産業でもある北洋サケ、マス漁が終漁し、関係者は一息つくのもつかの間。8月中旬に解禁されるサンマ棒受け網漁の準備に追われる日々が続きます。7月下旬には5t未満船によるサンマ棒受け網漁が既に解禁されていますが、漁模様は今のところ良くありません。反面、刺し網によるサンマ漁は比較的好漁が続いており、170gを中心とした魚体のサンマを水揚げしています。昨年と同様に魚体には虫食いの跡が多く残っているサンマが目立ち、販売をより困難にさせています。価格は比較的高値で推移しており、消費地では旬を先取りした販売競争が加熱しているようです。棒受け網漁が本格化する8月中旬まで刺し網漁は続けられます。
 前浜の小定置でははしりのアキサケ、マス漁も行われ、北海道では1年で最も食材の豊富な時を迎えます。8月いっぱいまでは生フィレー、生筋子、生白子等の形で消費地に流通します。
 根室では8月中旬に行われる金比羅神社例大祭以降、本格的な繁忙期を迎え、早朝から水揚げされる大量の魚介類に関係者は東奔西走する日々が続きます。

カネヒロニュース「つり情報」
 夏本番を迎え、夜でもかなり暖かい日などは根室港でクロゾイやガヤといったソイ類のルアーフィッシングが盛んに行われています。ミノーやワームを使用し、岸壁の際を丁寧に探ると20cm前後の型を中心に数十匹の釣果が期待できます。根室では比較的新しい釣りで、一部のマニアの中には連日通っている釣り人も少なくないようです。
 8月中旬からは、カラフトマスが来遊し、海岸や岸壁は多くの釣り人で賑わいます。例年、マナーの悪さが指摘される釣りで法的に取り締まる場面も年々、多くなっているようです。
 渓流ではヤマメ、オショロコマの最盛期を迎えており、秘境と称される知床周辺の河川では面白いような釣果が期待できます。この時期はフライフィッシングが有効で河川の至る所でけなげな捕食反応が見られます。8月下旬にはかなりサビの入った魚体が見受けられるようになり、10月頃には産卵行動をとるようになります。オショロコマは夏の短い釣期にだけしかお目にかかれない秘境の魚で本州方面からの釣り人も多く見受けられ、北海道の夏を堪能されているようです。
2006.8.1

カネヒロニュース/7月号
 6月まで日照不足が深刻な問題となっていた北海道ですが、ようやく夏らしい日差しが北の大地を夏の風景へと変化させています。
 4月中旬、5月中旬に解禁された日本200海里内、ロシア200海里内サケ、マス流し網漁は共に最終漁期の月を迎え、連日あわただしく水揚げが続いています。
 道東沿岸の海水温がようやく10℃となり日本200海里内で操業している以西船は、カラフトマスを主体とした水揚げとなっています。今年のマスはこの時期になっても1kgを下回る目廻りと小型でまた、水揚げ数量がまとまらなかったために浜値の方も例年より高値で推移しています。7月中旬までには全船が終漁するため、残り少ないチャンスに全力を尽くしています。
 ロシア200海里内で操業している道鮭連船は操業水域を変え、トキシラズの水揚げに加え、ベニザケの水揚げ数量も多くなっています。大型船は、6月下旬までに1区のベニザケの水揚げがほぼ終了しており、今後、7月中旬頃には3a区のベニザケの水揚げが予定されています。
 7月9日からは道東沿岸でサンマ刺し網漁が一斉に解禁され今後3ヶ月、根室市が最も活気づく季節を迎えます。

カネヒロニュース「つり情報」
 北海道もようやくレジャーに適した気候となり、海、湖沼、河川などでは思い思いのスタイルの釣りが楽しめる時期を迎えています。
 道東沿岸の遊漁船ではクロガシラカレイやホッケ、ソイなどを対象魚とした船釣りがこの時期盛んに行われており、休日には多くの人で賑わっています。標津沖や羅臼沖などが主な釣り場となっています。
 湖沼ではニジマスをメインとしたルアー、フライフィッシングが最盛期を迎えており、道内だけでなく本州からも多くの釣り人が訪れ、日本で数少ない雄大なフィールドでの釣りが絶賛されているようです。特に夏の阿寒湖、屈斜路湖等は人気の高い釣り場で盛んに放流事業が行われています。
 河川では上流域のヤマメ、オショロコマ等の渓流魚の釣りが解禁され、約1ヶ月の短い釣期の中、渓流の女王と称されるヤマメを追って普段立ち入ることのない区域まで足をのばすことが多くなります。もちろん、ヒグマとの遭遇の確率も高くなり、出没情報や足跡、糞等のチェックが重要となってきます。知床半島の付け根の各河川では至る所で好釣果が期待でき、1度は足を運ぶ価値があると言えるでしょう。
 自然遺産が注目を浴びる北海道での釣りは釣果だけを目的とするのではなく、その環境やその場での雰囲気がいかに比類なき物なのかを感じ取りながら釣りを楽しめれば、より一層充実した釣行となる事でしょう。
2006.7.3

カネヒロニュース/6月号
 5月下旬にようやく開花した桜も6月早々にはその姿を消し、道東の花咲港、厚岸港、釧路港といった主要3港ではロシア海域で操業している大型船や19t船によるサケ、マスの水揚げが本格化しています。
 1航海目は南千島を中心とした漁場で捕獲された鮮トキシラズを中心とした水揚げとなっています。2キロ前後の中型魚が6割程度と比較的小型魚が目立つ組成で魚の質も並程度の物が大半です。今後はベニサケの水揚げもまとまりを見せ、7月以降までの水揚げが予定されています。
 道東の日本200海里内で操業している小型船の水揚げは伸び悩み、高値を続けています。6月中旬頃からはトキシラズのみならず、カラフトマスの水揚げも本格化し、浜は活気に満ちあふれます。
 今後の道東周辺海域における海水温の推移が大きなカギをにぎっており、残り1月間の短い漁期に期待を寄せています。

カネヒロニュース「つり情報」
 遅れていた道東の春は6月の声を聞くまでには例年並になりつつあり、本格的な緑の息吹も感じられる様になっています。
 サクラマスのフレッシュランも一段落し、下流域に集中していた釣り人の姿もまばらになってきました。これからは湿原で蚊が大量発生する季節で非常に釣りづらくなるものの、6月中旬まではアメマス、イトウ、サクラマス、ニジマス、ヤマメといった多様な魚種を狙うことができる季節です。
 特に、水温が上昇する6月はニジマスの釣果が比較的よく、マニアックなフライフィッシャーマンは1年で最も多く姿を見せます。道東では阿寒川を始め、漁業権の存在する河川では多くのニジマスが放流されており、比較的容易に釣果を得る事ができます。また、最近多くの釣り人でにぎわう屈斜路湖にも漁業権の設定が検討されており、北海道でも管理された内水面が増加しています。
 こういった自然に対して向けられる視線が年々、規模拡大しており、北海道でも自然は財産という観念が徐々に浸透しつつあります。
2006.6.1

カネヒロニュース/5月号
 根室にも早春を思わせる日が多くなり、緑の息吹が所々で見られるようになりました。
 例年通り、4月15日に解禁された日本200海里内でのサケ、マス流し網漁は漁場の水温が低く、4月中の水揚げは不漁が続いていましたが、5月に入り漁模様が好転してきました。漁獲されるトキシラズは2k前後の物が中心で比較的小型魚が多くめだっています。脂ののりもこれから良くなってくることでしょう。浜値も順調に下げてきており、5月の連休明けには相場が落ち着くと予想されています。
 今後はロシア海域で操業される中、大型船の交渉に注目が集まり、年々、状況が厳しくなる根室の基幹産業である北洋サケ、マス漁の存続に期待が寄せられます。

カネヒロニュース「つり情報」
 根室の湿原に多くのオオハクチョウやカモ類がシベリアでの繁殖にむけて羽を休めています。また、タンチョウヅルも卵を抱き始め、多くの写真家がその姿をカメラに収めています。
 河川の状況は雪解けの泥水が多く流れ込み、釣りにならない所も何カ所かあるものの、5月の上旬までには完全に落ち着きを見せることでしょう。
 今まで下流域に溜まっていたアメマスはサケ稚魚放流が始まってから徐々に中流域へと移動し始め、広範囲に魚が広まったことにより、大釣りの可能性は低くなっています。
 イトウは、ちょうど産卵期にあたることから最上流の淵で運良く、その姿を確認することができるかもしれません。中、小型のイトウはこの時期、下流域に多く集まり、1年を通じて最も釣りやすく多くの釣り人で賑わいます。
 水温が上昇する5月中旬から下旬にかけてがベストシーズンで北の原野も春本番を迎えます。
2006.5.8

カネヒロニュース/4月号
 本州では桜の開花が報じられている中、北海道でも雪解けが進み、春の息吹が至る所で見受けられます。
 春の海開けを告げる日本200海里内サケ、マス流し網漁は3月末にロシアとの交渉が妥結し、道東沖の太平洋水域での漁獲枠、漁業協力費等は昨年並みとなっています。これにより、4月15日の解禁に向け、関係者はその漁模様に期待をよせています。初水揚げは4月20日以降と予想されており、漁獲される魚体の大きさや、質に注目が集まります。
 前浜では流氷が運んできた栄養素を十分に吸収した毛ガニやホタテ漁が解禁されており、北海の味覚が本州方面へ出荷されています。激寒の海を賑わせたロシア水域内でのマダラ漁も3月末をもって終了し、5月に解禁される見込みの北洋サケ、マス漁の出漁に備えています。

カネヒロニュース「つり情報」
 3月下旬には道東のほぼ全ての河川で氷が落ち、待ちに待った早春のアメマス釣りがシーズンインしています。現在雪解けの濁りの影響は少なく、タイミングさえあえば数釣りができる状況となっています。しかし、どの河川も水温が低く、ルアー釣りでの釣果よりもフライでの釣果の方が良い傾向にあります。また、釣り場は圧倒的に下流域が主となり、多くの釣り人で賑わいます。サケ、マス稚魚放流が本格的に始まるまでが数釣りのチャンスといえます。川岸の残雪が解ける頃には河川に濁りが入って釣りづらくなりますが、4月下旬頃からは河川も落ちつき、水温も幾分上昇するためにイトウやニジマスといった魚種も本格的に活動し始めます。
 年々、環境の悪化が進み、生活環境が脅かされている道東域のサケ、マス類ですが依然、その姿を絶やすことなく、その生命を受け継いでいます。
2006.4.4

カネヒロニュース/3月号
 今年、北海道で最も早く流水が接岸した根室では現在、砕け氷が残る程度で、前浜ではウニ漁が盛んに行われています。年明けから本格的な操業が行われていたロシア200海里内でのマダラ延縄漁も終盤戦に突入し、根室の浜は一年で最も静まり返った季節を迎えています。
 冬季の羅臼でのスケソウ漁も3月以降は卵の成熟が進み、水子が大半を占めるようになります。魚そのものの価値は下げている中、知床の世界遺産登録に便乗した、スケソウ漁見学体験ツアーと称した実際の漁模様を流氷などと共に観光資源化した企画が行われており、話題を呼んでいます。
 来月の中旬頃には例年、日本200海里内でのサケ、マス流し網漁が解禁され、春の訪れを告げる魚で知られるトキシラズの水揚げが始まります。年々、出漁船が減少し衰退の一歩をたどっている漁ですが、根室にとっては絶やす事のできない重要な漁でその存続とロシア側の規制の緩和が求められています。これから頻繁にロシア側との交渉会議が開催され、本年度の漁獲枠等が決議されます。関係者は今後の展開に注目しています。

カネヒロニュース「つり情報」
 日々、日中の日差しが柔らかくなり、雪解けが至る所で進んでいます。地肌を覗かせた牧草畑では既に緑の新芽が見受けられ、シカの群れがそれらをついばんでいます。
 河川の氷も上流域から徐々に流れ始め、下流域を除けばほとんど釣りができる状態です。この時期、餌釣りによる上流域でのアメマス、ヤマメと下流域でのルアー、フライによる溜まりアメマスがメインの釣りとなり、春を待ちわびた多くの釣り人で賑わいます。
 3月上旬ではまだまだ川岸の残雪が多く、スノーシューやスキーを利用しての釣りとなります。ちょっとした深みや溜まりに餌を投入すると果敢に反応してきますが、冬季間、極限まで絞り込まれた魚体は痩せており、サビがでたものがほとんどです。しかし、数釣りができるのが魅力で年配者には根強い人気があります。
 3月下旬から4月上旬までには河口付近の氷も姿を消し、本格的なアメマスのシーズンを迎えます。早時期は水温が低いのでルアーフィッシングよりもウェットフライを使用したフライフィッシングの方が魚の反応が良く、シビアな釣りが展開されます。今年の冬は降雪量が多かったために、シーズン中の河川水量は多くなる事が予想され、好条件の釣りが期待されています。
2006.3.1

カネヒロニュース/2月号
PH
06.2.15 撮影
流氷に閉された根室港

 記録的な大雪から早1ヶ月、根室では一年で最も冷え込む季節を迎え、冬の漁も本格化しています。流氷は1月下旬、北海道のオホーツク海に到達し斜里、網走、紋別といった地域では、観光資源の来遊にひときわにぎやかさを増しています。年末、高値で推移したマダラ相場も年明け以降、鮮魚としての動きが鈍く浜値は半値近くに下げています。特に東京築地市場では一時、浜値を下まわる売りの状況で、その売れ行き不振さが浮き彫りにされています。
 道東、羅臼でのスケソウ刺網漁は1月、比較的漁模様は良く、コンスタントな水揚げが続きました。時化、流氷の動き等に左右される漁で短かい水揚げ期間に関係者は活発に取り組みを進めており、前浜産原卵のたら子製造はピークを迎えています。現在の所、卵の成熟は遅れているとの事ですが、3月頃まで漁は続き、成熟が進むこれからは明太子原料となる水子が大半を占めるようになります。
 既に初夏の話ですが全さんまを中心とした漁業界では、既に今年のさんま棒受網漁の展望が活発に議論されており、選別機の撤廃、小型船の出漁漁期を遅らせる等、漁価暴落になり得る要因の改善策が具体化されようとしています。

カネヒロニュース「つり情報」
 道内の山間地域では早朝の気温が-20度を超える日が多く、野生動物にとって最も厳しい季節を迎えています。この時期、根室の前浜では砕氷が結氷し、その下にチカやコマイが集結する事が知られています。釣り人はこのチャンスをだまって見過ごす事なく、休日になれば、ワカサギ釣りのスタイルと同様に釣り糸を垂れています。釣果は目に見栄るものでキロ単位の大漁が見込めます。しかし危険も多く、湖の動きが少ない時間帯等を選んで釣りをしないと大きな事故につながる可能性もある事をお忘れなく。
 また昨年ラムサール条約の登録地に認定された根室管内風蓮湖には、イギリスを代表する国際的な野鳥観測団体らが訪問し、地元では大きな課題となっています。この時期、タンチョウをはじめ、ワシ等の猛禽類が多く飛来する事が知られており、今後、保護区等が大幅に増やされ、国際的な観点での保護活動が展開される事でしょう。エゾシカ猟が終了したこの時期根室の原野や山林は静けさを取り戻し、野生動物は本来の自然の姿を醸し出しています。
 来月の中旬頃には春の気配を感じる日々が多くなり、早春の河川の釣り情報をお届けする事ができる事でしょう。
2006.2.2

2006年 新春
明けましておめでとうございます
本年もカネヒロのホームページへのアクセス、誠にありがとうございます。
皆様には新年を迎えてますますご健勝のこととお慶び申し上げます。

本年は、遠方の皆様にも直接当社の商品をお届けできるよう平成18年1月13日(金)よりYAHOO!Shopping内に「魚屋カネヒロヤフー店」をオープンいたしました。
YAHOO!Shopping内の魚屋カネヒロヤフー店に直接アクセスしていただくか、カネヒロのホームページのトップページにある魚屋カネヒロヤフー店のバナーをクリックしてお越しください。

また、平成18年1月19日(木)から24日(火)まで池袋東武百貨店本館10階催事場に於いて催されます「食の大北海道展」に出展し、根室より派遣の弊社社員が販売にあたらせていただきますので、お近くにお越しの際にはお立ち寄りいただければ幸いです。

私どもカネヒロは従業員一同、根室の海でとれる新鮮な素材を安全・安心な食品として皆様の食卓へお届けできるよう、これからも精一杯努めてまいります。

本年もご愛顧賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。
2006,1,10

カネヒロニュース/1月号
PH
06.1.19 朝撮影
厳しい寒さのために結氷した根室港

 2006年の年明けは、日本各地で記録的な積雪を観測し、根室でも比較的多くの積雪が冬景色を醸し出しています。
 その様な中、根室、花咲港では1月5日、今年の初セリが行われ、冬の味覚として代表的なマダラを中心とした水揚げで幕開けされています。今年は取扱高が高値で推移する1月に漁期を前倒しするなど、色々な面で有利な展開となっており、漁業関係者は期待を膨らませています。
 年々、前浜の水揚げを秋漁に頼る割合が大きくなっている近年、厳寒期の水揚げは水産加工業者にとって通年稼働の大きな原動力であり、そのセリにはより一層の熱い争いが見受けられます。特に、鮮魚、鮮フィレ一等でマダラを扱う業者は原魚確保が優先となり、中身のない扱いになりがちです。
 反面、秋漁の原魚や輸入原魚で仕事をつなぐ水産加工業者では、各社独自の加工技術で色々な製品を生産し、消費地へ出荷しています。この時期の稼働で中身のある仕事ができれば一年をつなげる上で大きな戦力となるのですが、各社独自のブランドも供給過剰、低価格競争が一段と激しくなっている消費地の水産加工食品事情では、理想通りの展開とはほど遠く、頭痛の種となっています。
 価格、数量共に不安定な前浜の水揚げに加え、低価格競争に打ち勝つ要因は絶対的な安定供給と長年培ってきた信頼の屋号が大きく生きてきます。一企業の役割がより細分化されつつある現在、何かひとつを見い出す道が求められています。

カネヒロニュース「つり情報」
 道内各地の河川や湖沼は氷の世界に閉ざされ、氷上のワカサギ釣りのシーズンを迎えています。年々、人気が高まり冬のレジャーとして確立され、それに便乗するように各道具もより一層グレードアップし、釣り具メーカー等は販売シェアを拡げています。
 釣り場の方も女性や子供の姿が多く見られ、昨年の阿寒湖の死亡事故の例などが各釣り場でもあり得る事を大きく揚げた看板も増加しており、より一層の安全体制が求められています。
 年明けは天候が悪かった事もあり、際だったワカサギの釣果は報告されていませんが、道内各地で釣果は年々、低迷しています。釣り人の増加と環境悪化がその要因とされているようですが、漁業権の存在する河川や湖沼では、資源管理の一環として毎年、放流事業が行われています。その様な場所ではある程度、安定した釣果が望めるはずです。自然産卵に頼る場所では、その環境を保持する事が第一とされ、ゴミ等を持ち帰るなどのマナーもその内のひとつでしょう。
 2月中旬までが釣期の氷上のワカサギ釣りはこれからが最盛期。この様なレジャーの中にも、子供達の教育の場とした一面を大切にしたいものです。
2006.1.10

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