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カネヒロがお届けする、旬のニュースです。

【2002年】

カネヒロニュース/12月号
 秋鮭の定置網漁が終了し、根室の前浜では底曳網や刺網漁によるマダラやカレイ等の底物中心の魚が水揚げされています。その中でも特に今年は“ババガレイ”の水揚げ数量が多く、異例の年となっています。このカレイは非常に粘膜が多く、また脂ののりも良く、地元では甘辛く煮付けて食されています。一時漁獲量が減少し、資源が心配されていた魚種で比較的高級魚として扱われ続けていました。現在の小売りでの値段も例年の半値近くとあり、市民の食卓に多く姿を見せている様です。
 その他、北海道の味を代表する内の一つに挙げられるウニも潜水漁により水揚げされており、輸入物とは異なる鮮度の良さと濃厚な味が人気を集めています。また魚の城下町「羅臼」における釣イカ漁は解禁当初は不漁だったものの、11月以降漁模様が一変し、12月に入ってからも水揚げは好調で肉厚の鮮度の良いものが流通されています。

カネヒロニュース「つり情報」
 12月現在の所、根室の各河川は結氷しておらず、アメマス釣りを楽しむ人々や、幻のイトウを狙う人の姿が河川で見受けられます。しかしこの様な人々は極一部でこの時期岸壁でのコマイやチカ釣りに人気が集まります。
 特にチカ釣りにおいては寒風の下、百人近い人々が釣糸を垂らし、賑わいを見せています。釣果はバケツ一杯が期待でき、家族づれで楽しむことができます。フライや一夜干等での食材として利用できることもあり、この時期、数少ない釣魚として重宝されます。
 また12月1日からは、サケ・マス商業河川の捕獲規制が解除され、大河川の河口付近でもさけ釣りが可能になり、ラストランを狙って熱狂的なファンが訪れています。
 魚体の方は大型でブナ化の魚がほとんどを占めています。主としてスプーンを使用したルアー釣りで狙う人々に釣果があるそうです。12月末からは北海道を代表する氷上でのワカサギ釣りが始まり、本格的な冬の到来を彩ります。
2002.12.4

カネヒロニュース/11月号
 例年よりも気温の高い、暖かい日が続いた10月も末になってからは真冬並みの寒気が上空に居すわり11月に入ってからも寒い日が続いています。
 漁の方は、秋鮭の後期群の水揚げは少なく、時化の影響もあって低調な状態です。
 寒風が吹き始めるこの時期になると、根室の各家庭では漬け物用の大根干しが始まりますが、干してある大根の数も以前よりは少な目で家族構成の変化やどんな食品でも容易に手に入る時代の変化を感じさせます。干した大根を輪切りにして真中に切れ目を入れ塩鮭のうす切りをはさんで麹で漬ける「はさみ漬け」はこの地方の代表的な漬け物の一つです。又、今月末頃から各家庭ではお正月用の「鮭の飯寿(いず)し」を漬けます。10℃前後で約1ヶ月低温熟成した味は格別で、お正月にはなくてはならない家庭の味で、この地方の気象条件とも相まっておいしい「鮭の飯寿し」ができあがります。
根室地方は「鮭の飯寿し」が一般的ですが、北海道各地ではほっけ(ほっけ)・鰰(はたはた)・鰈(かれい)・鰊(にしん)などその地方の特徴を生かした地方色豊かな「飯寿し」が作られています。
 寒風が吹き始めるこの時季、山漬けした塩のきいた秋鮭を軽く塩出しして寒風の中で3日間位陰干しにした「秋鮭山漬け寒風干し」は旨味が十分の塩鮭で、通をうならせる逸品です。

カネヒロニュース「つり情報」
 10月下旬頃から日々寒さが厳しくなり、北海道の内陸を中心に初雪が観測されていますが、依然として河川での釣果が報告されています。秋鮭の遡上が一段落し、捕獲規制のない小河川の河口では降海型のアメマスが釣れています。
 根室ではフレシマ海岸に流出している各小河川で良型のアメマスがストリーマー系のフライを使用したフライフィッシングで釣果をあげています。うまく回遊に当たれば50センチクラスを中心に5匹程度の釣果が期待できます。地元の釣人よりも他方面からの遠征組がほとんどを占めています。おそらくどこからかインターネットや雑誌等で情報が流れたのでしょう。
 11月下旬頃には河川が凍結し始め、今シーズンの河川での釣りはシーズンオフとなります。
 また11月1日からはエゾシカ猟が解禁され、道内はもちろん、東北方面からも多くのハンターが根室に訪れています。根室におけるエゾシカの生息数は最盛期だった5年前に比べ確実に減少しているといわれ、いざ出猟しても姿さえ見られないという事がたびたび起こるようになってきました。しかし、捕獲枠は昨年同様の1日3頭となっており、道東においては依然として有害鳥獣駆除的な扱いをされております。
2002.11.6

カネヒロニュース/10月号
 暖かかった9月とは一変、このところ秋風を感じる日々が次第に多くなり、秋の気配が増しています。根室を含む道東沖のさんま棒受網漁は9月以降も水揚げ数量は伸びず、依然として厳しい状況が続いています。
 さんまの魚体もかなり細くなって、9月頃に比べると2割程度大型魚の割合が減少しており、さんまの組成が著しく変化しています。このような状況下でさんまを主として仕事を行っている水産会社は依然高値の浜値で競りおとし、採算ラインぎりぎりもしくはそれ以下で取り扱っているのが現状で、早い時期にさんまから手を引き、秋鮭等の加工に切り換えている業者も少なくありません。
 最盛期を迎えている道東各地の秋鮭定置網漁については道東全体で1日1,000トン〜1,500トン程の水揚げがあり、好調を維持しています。根室に関しては9月に比べ、魚体がひと回り小さくなり、3キロ台の魚が中心になっています。魚卵の成熟の方は筋子・いくら等の製造に適した程度になっており、銀毛のメスは1キロ当たり300円前後の安定した浜値を維持しています。また全体に魚の質が低下しているため、ブナ化の割合が増加しており、特にオスのAブナ等は安値になっている傾向があります。道東の秋鮭定置網漁は11月末まで続けられ、北海道を代表する秋の味覚として各消費地に出回ることでしょう。

カネヒロニュース「つり情報」
 朝・晩の冷え込みが厳しくなるにつれ、紅葉が目立つようになり、北海道は秋本番を迎えています。原野を流れる河川の水温が10℃台前半に落ちつき始めており、秋のイトウ釣りシーズンに突入しています。根釧原野を流れる風蓮川では、10月に入ってから比較的多くの釣人がイトウをターゲットに入釣しています。この時期の釣場は主として中流域に集中しており、深みを中心としたポイントで釣果を得る可能性が高くなっています。
 道北の猿払川等ではフライフィッシングがよく紹介されていますが、風蓮川では主にミノーを使用したルアーフィッシングでイトウを狙う人が多く、特にドジョウの動きを意識したラパラJに人気があります。使用するサイズは9cm〜11cmがメインで、時には大型魚を意識して、13cmを使用する事もあります。
 ルアーのカラーは視覚性の良い赤金・白・蛍光黄色等が多く使用されています。水面が凍結し始める12月上旬までが釣期で、“幻”を狙って道外からも熱狂的な釣人が北海道を訪れます。
2002.10.1

カネヒロニュース/9月号
 道東沖のさんま棒受け網漁は、8月20日からの大型船参入により本格化していますが漁模様が安定せず、水揚げも伸びていません。9月2日現在、1日1,000トンを超える水揚げがあったのは2日間のみで、昨年の1/3程度にとどまっています。さんまの組成は大型魚が中心で漁場も主に落石沖から釧路沖にかけての日本200海里内で操業している船がほとんどなので鮮度は抜群です。
 浜値は依然、高値を推移していますが、大都市の各市場の売り値が下がっているため、今後の価格設定の動向が注目されています。
 8月27日に解禁となった根室管内の秋鮭定置網漁は、好調なスタートを切っており、9月に入ってからは、根室・歯舞・落石3港合わせて300〜400トンの水揚げがあり、標津・野付・別海、羅臼等、根室管内全体では1日で約1,000トン位の水揚げとなっています。漁獲されている魚体は、4kgを超える大型魚が大部分を占めていますが、魚卵の方の成熟は遅れ気味と言われています。浜値の方は初日から安値で漁業者にとっては厳しい幕開けとなっています。

カネヒロニュース「つり情報」
 北海道の代表的な魚の1つに挙げられる秋鮭の遡上が各河川で始まっており、河口付近や河川水の影響を受ける砂浜等で盛んに秋鮭釣りが行われています。
 主流とされる釣り方はブッコミ釣りと呼ばれるさんまや紅イカ(イカを食紅で赤く染めたもの)を餌とした投げ釣りで、砂浜には数百本の釣竿が立ち並び、秋の風物詩になっています。潮回りにより釣果の方はムラがありますが、平均3〜5本位といった所です。今時期は銀毛が多く、特に人気があり、釣場所確保には泊まり込みになってしまいます。11月までが釣期で前浜は賑わいをみせています。
 河川の釣りは、草木が繁茂しているため、容易ではありませんが、コンディションの良いアメマスやニジマスの釣果が報告されています。水量が少ないこの時期、ちょっとした倒木に魚が付いている事が多く、ルアーによってかなりの確率で釣果を上げる事ができます。また、稀に婚姻色に変色したサクラマスが釣れる事があり、釣人を驚かせます。
 落葉が多くなり始める10月下旬までが釣期で、同時にアメマス、サクラマス等は産卵の時期に突入します。
2002.9.3

カネヒロニュース/8月号
 道東3港に水揚げされている大型船によるロシア200海里内サケ・マス漁も8月1日をもって全てが終了し、現在、前浜では刺網や棒受け網によって漁獲されるさんまが水揚げされています。
 今年の刺網さんま漁は解禁から漁模様が良く魚体は、中型魚中心の水揚げで幕が明けました。8月に入ってからも豊漁が続き、魚体も160グラム以上の大型魚が中心で浜値の方も高値を維持しており、大都市の各市場での売値がダイレクトに反響するこの時期、各買受人は日々頭を悩ませています。
 棒受け網によるさんま漁は、5トン未満、10トン未満船共に7月下旬から日本200海里内で操業しているものの、漁獲量は少なく、なかなか手が出せない状況です。8月1日からはロシア200海里内での操業が許可されており、これからが本番と言えるでしょう。さんま棒受け網漁の主力となる19トン船、大型船はそれぞれ、8月10日・20日の出漁が決まっており、秋のさんま漁が本格化します。

カネヒロニュース「つり情報」
 7月までの天候がうそのように、8月に入ってからの根室は暖かい日々が多く、ようやく夏を感じられるようになりました。渓流でのオショロコマ、ニジマス、ヤマメは最盛期となり、溜まりのみならず瀬を中心とした釣りが主でドライフライを使用した夏らしい釣りを楽しむ事ができます。
 8月に入ってから道東の各河川でカラフトマスの遡上が始まっています。各河川の河口域では、早朝から多くの釣り人で賑わっています。今年はカラフトマスの当たり年で、沿岸の定置網でもかなりの漁獲量があります。これから9月中旬頃までがシーズンでルアーやフライ、餌釣り等色々な釣り方で楽しむ事ができます。
 秋のカラフトマス釣りは北海道ではかなり人気のある釣りで、また、トラブルも多く発生しています。特に密漁が一番のトラブルの原因で、これは釣り人によるマナーに頼る事しかできません。また、メスの腹を出し、筋子だけをとって、ガラを釣り場に放置していくという事もされています。知床半島などでは環境保護団体がマスコミを使用して、これらの現状を報道し、警告しています。近々、法律によってカラフトマス釣りが自由にできなくなる日が来るかもしれません。
2002.8.2

カネヒロニュース/7月号
 5月中旬から始まったロシア200海里水域でのサケ・マス漁で、1区(東カムチャッカ)水域に出漁していた大型船が6月下旬から7月にかけて続々と釧路、厚岸、花咲港に入港しています。主力のベニザケの漁獲は1隻当たり約60トンで、水産庁の厳重なチェックの元、各港にも水揚げされています。今年のベニザケは比較的大型魚が多いものの、1航海にかかっている期間が長く、品質的にも良いとされるものが少ない状況です。浜値の方は前年に比べ、安価で取引きされており、この背景には、ベニザケが主流の関西での荷動きが鈍く、昨年の在庫品や、安い養殖サケの影響が指摘されており、“本ちゃん”ベニザケの価格形成が今後の大きな課題といえそうです。また漁業者にとっても今年のベニザケ漁獲枠は拡大したものの、ロシア側に支払う漁業協力費の引き上げもあり、さらに厳しい年になりそうです。
 また、根室の前浜で行われるサンマの刺網漁が7月中旬に解禁され、本格的な夏をむかえます。今年のサンマの漁獲予想は良いとされており、期待が高まっています。

カネヒロニュース「つり情報」
 今年の根室は7月に入ってからも寒い日が続き、早朝の気温が1桁台という日も少なくありません。しかし、その様な気候は渓魚にとって問題ないらしく、例年通り、源流域でのヤマメ、オショロコマの釣果が報告されています。主食となる水生昆虫の羽化の状況はその日の天候によっって左右されますが、川底の石裏に付着している水生昆虫の量から見れば、水質等に異変もなく、渓魚にとっての生息状況は悪くないはずです。
 オショロコマ釣りの代表的な河川は知床半島の各河川や忠類川・植別川等が道東で比較的規模の大きな事が知られています。釣れる数が多いので、エサ釣りよりもフライフィッシングの方が有利と思われます。使用フライは、主にドライフライのエルクエア・カディス等が有効で、サイズは12〜14番といった所がメインになっています。
 釣期は8月中旬頃までで、その日の河川の水量が、釣果に大きく左右され、雨の降った3日後位がベストコンディションと言えるでしょう。
2002.7.2

カネヒロニュース/6月号
 ロシア200海里でのサケ・マス流し網漁が本格化しており、花咲港、厚岸港、釧路港といった道東の3港では、水産庁の監視の下、厳密なチェックを受け、水揚げされています。現在主に水揚げされているものは“鮮トキ鮭”で、これは2区(南千島)海域で漁獲された魚です。19トン船は6月上旬ですでに2航海目を終え、2区先行の大型船については、1航海目を終了した所です。魚群は非常に濃いようで、各船安定した水揚げ量があります。19トン船では各船20トン前後、大型船では40トン前後の水揚げで、魚体は2キロ前後のものが中心で鮮度、質共に今ひとつのものが多く、トキ鮭に関しては今後2A区(南東サハリン)海域で行われる漁模様に期待が寄せられています。この海域で漁獲されるトキ鮭は魚体が大きく、脂ののりもよい高品質な魚が多いのが特徴で、今年の漁獲枠は1,200トンと発表されています。
 道東周辺海域で行われている日本200海里内、サケ・マス流し網漁も6月に入ってからは比較的魚体も大きくなり、魚の質もピークを迎えています。6月中旬までが良質のトキ鮭が水揚げされ、水産加工業者はこの半月が勝負処になります。また、根室、落石港の前浜の定置網によって漁獲される“建(たて)トキ”と呼ばれるトキ鮭の水揚げも昨年に比べて良く、高値で取引きされています。3〜2キロ程度のものが中心で、銀鱗が輝き、鮮度抜群の魚体は非常に魅力的です。

カネヒロニュース「つり情報」
 道東の各河川では5月下旬頃からサクラマスの遡上が始まっており、早朝から多くの釣人がシルバーメタリックの魚体を追い求めています。今年の遡上状況は、近年にない位良く、かなりの遡上が確認されています。特に標津川におけるサクラマスは大型魚が多く、また味が良いとされ、人気があります。主に7センチ程度のミノーや14グラム程度のスプーンでのルアー釣りが行われています。
北海道における河川でのサクラマスの捕獲は法律上禁止されており、密漁になってしまいます。これらの危険を犯してまでも追い続ける程、魅力のある魚なのでしょう。
 風蓮川では今年、下流域にあるサケ・マス捕獲場では魚の遡上を妨げ、捕獲する“とめ”を入れず、サクラマスは100%遡上した事になります。今後、資源にどのような影響が及ぶか注目されています。
 また北海道は春の山菜シーズンの最盛期を迎えていますが、今年は遭難事故が多発しており、死亡者も出ています。主に高齢者による単独入山が事故につながっているようです。あくまでもレジャーとしての域での行動が重要視されており、国有林などでは入林許可書等のチェック体制が厳しくなっています。
2002.6.5

カネヒロニュース/5月号
 観測史上で最も早い、記録的な桜の開花が北海道で観測され、本格的な春の到来を迎えています。根室でも平年より早く、5月14日頃が開花日とされています。
 4月中旬に出漁した日本200海里内サケ・マス流し網漁は、5月2日現在、既に2航海を終えています。1航海1週間というサイクルで“トキシラズ”を中心とした水揚げがあります。
根室の5船団に関しては、比較的水揚げは順調で、1隻当り4〜5トンの水揚げがあります。今年の“トキシラズ”は中・小型魚が中心で大きなものでも2キロ前後から下は1.5キロ前後までの魚で、今のところ、脂ののりもいまひとつといった感じです。
4月下旬には、根室・歯舞・落石の各港から残りの船団が出漁しており、これからの漁模様が期待されています。
 また、ロシア200海里内で行われる中・大型船によるサケ・マス流し網漁の漁獲枠も決定し、5月中旬に出漁が予定されています。全鮭連・道鮭連・北友水産の3連合体の形態も年々変化しており、水揚げに至るまでの経緯にも様々な問題があり、関係者はその動向に注目しています。

カネヒロニュース「つり情報」
 河川の雪解け水もすっかりおさまり、サケ・マスふ化場のある各河川では、サケ・マス稚魚の放流が行われています。3cm位に育った稚魚は、現在、河川の上流から下流までに下っている最中で至る所で稚魚の姿が見受けられます。
 その付近では必ずといって良い程、アメマスを確認する事ができ、この稚魚達を捕食しています。従ってアメマスの行動は、サケ・マス稚魚の行動に左右され、河川の上流から下流まで幅広く分布し、最も釣り易い時期とされています。しかし、飽食の状態にあるアメマスは、ルアーやフライへの反応は鈍く、圧倒的に早朝の釣りが有利になります。この他、ニジマスの釣果も期待できる釣場もあります。
 道東では、釧路川・別寒辺牛川・別当賀川・風蓮川・西別川・当幌川・春別川・標別川・斜里川・阿寒川等で春のアメマス釣りが盛んに行われており、ルアーはもちろん、最近ではフライを使用した釣りが主流になりつつあります。また、風蓮川でのイトウの釣果もあり、幻を狙っての釣りも期待できます。
 春の野山を飾る山菜の方も最盛期を迎えており、フキノトウ・ギョウジャニンニク・コゴミ・タラの芽・クレソン等を求めて、多くの人々が入山しています。例年に比べ成育は早く、5月上旬までには、全ての山菜を確認する事ができるでしょう。
2002.5.10

カネヒロニュース/4月号
 4月に入り、ようやく春を感じさせる日々が北海道にも訪れています。
 今年の日本200海里内日ロ(日本とロシア)さけ・ます漁業交渉が妥結し、根室では10トン未満の小型船33隻の出漁が予定されています。4月15日の解禁となっていますが、5月1日の出漁を予定する船主がほとんどのようです。全道の出漁予定船は103隻と前年比の2割減、根室では前年比の14隻減の状況です。漁獲枠は前年比の21%減の4,100トン、この内道内の小型船が対象となる操業水域の太平洋側では前年比26%減の3,450トンの発表となっています。さけ・ます漁をめぐる環境は2年連続の不漁、輸入水産物の増加による魚価低迷と漁業経費の増加など漁業者には厳しい状況下におかれています。
 今年は早い時期に流氷が姿を消し、さけ・ます漁を行う水滞が良い状況にあると予測されており、漁業者はかすかな期待を寄せています。

カネヒロニュース「つり情報」
 3月末にようやく姿を見せた原野の河川の中流域。4月に入ってからは、下流域から河口まで全ての氷が落ち、原野の河川での本格的な釣りシーズンの到来です。
 昨年の早春は河川の水が少なく、ほとんど釣りにならない所が多かったのですが、今年は早春らしい勢いのある流れが各ポイントを造り上げています。
 3月下旬の実釣では、別当賀川で48cm、46cmのアメマス2尾の釣果がありました。ヒットルアーはシャッド系のプラグです。このアメマスは河川残留型で魚体は黒ずみ、やせたものでした。
 これからの4月中旬から下旬にかけて、さけ・ます稚魚の放流が行われ、これらがアメマスの行動を決定づけます。ふ化場のある支流流出付近などに数百尾というアメマスの群れが集結し、釣人を熱くさせます。
2002.4.10

カネヒロニュース/3月号
 2月下旬から3月にかけて流氷は根室海峡を南下し、数日間ではありましたが根室に接岸しました。根室の前浜での水揚げは、この時期最も扱い数量が少なく、刺網によるマダラ、スケソウタラを主とした漁が続けられています。根室沿岸で漁獲される魚は既に産卵を終えたものが多く、卵巣の歩留りも2%台まで落ち込み、地元で言われる“ごんぼスケソウ”という価値の低いものです。白子(タチ)の方も“華が咲いた”と言われる状態のものが多く見られるようになり、マダラ、スケソウタラの漁期も終盤を迎えています。
 スケソウタラで有名な羅臼では、2月下旬から3月にかけて、漁模様が比較的安定してきています。卵巣の状態は水子と呼ばれる成熟が進んでいるものが中心ですが質の良いものが多く見られます。3月いっぱいが漁期で希少な前浜原料を主として扱っている加工業者は、原料確保に神経をとがらせています。

カネヒロニュース「つり情報」
 今年の根室は比較的降雪量が多く、3月下旬頃の氷が落ちてからの河川の水量は多くなると思われます。昨年は降雪量が少なく、水量が少なかったため、初期のアメマスの遡上が極端に少なかったのですが、今年はかなりの確率で期待できるでしょう。湧水付近の上流部では、既に河川の姿を見る事ができますが、魚影は確認できません。

 数年前までアメマスはサケ・マス稚魚を捕食する害魚というイメージが大きかったのですが、現在、釣り雑誌で特集が組まれる程、釣果としての価値観が見直され、雑誌、釣具等において、かなりの経済効果が得られています。10年前に流行した琵琶湖のブラックバスまでとはいかないものの、北海道ではかなりの人気魚になっています。
 しかし、北海道でも年々開発という波にのまれ、本当の自然の中で釣りができる場所は少なくなってきました。私が知る8年前の姿とは考えられない場所もたくさんあります。
 人間の利益だけでなく、いかにして本当の自然との共存がはかれるのか、今後の開発という言葉に異なった意味を持たせる必要がありそうです。

2002.3.5

カネヒロニュース/2月号
 この時期になると話題にあがる流氷ですが、現在ガリンコ号で有名な紋別市や網走市などのオホーツク海側ではすでに接岸しており、根室海峡を南下しているようですが、根室にはまだ接岸していません。
 流氷の影響を受けていない太平洋側の前浜では、マダラ漁、スケソウタラ漁、ウニ漁、毛ガニ漁などが主に行われています。この時期マダラの産卵が近いため、根室近海に魚群が見られ、刺網などでまとまった水揚げがあります。また、今年の毛ガニ漁においては資源量が心配されていましたが、現在のところ水揚げ数量では例年を上回っているようです。しかし浜値は昨年よりも安く、厳しい冬にさらに追い討ちをかけています。
 そんな中、1月下旬根室において、根室を代表する魚種「サンマ」についての研究会合が日本、米国、ロシアなど6ヵ国の海洋研究者でつくる「北太平洋海洋科学機関(PICES)パイセス」によって開かれました。
 主点は、北太平洋のサンマとニシンの資源量変化を予測するモデル計算式「NEMURO FISH」の作成で、気温や海水温、1立方メートル当たりのプランクトン量などのデータを用いて現在までの魚の増減を科学的に説明し、将来の魚の成長度まで推定でき、科学的な漁獲予想までもが可能になると考えられているそうです。これにより、根室の漁業関係者は、より効率的な漁業の展開が可能になることを期待しています。

カネヒロニュース「つり情報」
 最も釣果が少ない2月。そんな中最盛期を迎えている風蓮湖の氷上ワカサギ釣りですが、1月に比べるとかなり魚群が広範囲に散らばってしまい、釣果の方はさほど期待できない状況です。
 釣り上げられる魚体も例年に比べ小型魚が目立つようです。この原因としては、ワカサギの放流量に関係があるのではないかと考えられていますが、直接的な原因は不明です。
 また、市場に水揚げされるワカサギの数量も少ないようで、高値で取引きされています。
 今月いっぱいがワカサギの釣期で、氷が緩む3月には河川でのアメマス釣りも可能になります。

 また北海道のエゾシカ猟も1月いっぱいで終了し、根室では2月から銃器によるキタキツネの有害駆除が例年通り行われています。
 キタキツネの個体数は年々減少しており、エキノコックスの感染率もほとんどゼロに等しいほどとの報告があります。減少の原因には体の毛が抜け落ちる風土病が挙げられており、根室でもこのような個体が3年ほど前から頻繁に目撃され、現在では根室でキタキツネを見ることは希であります。
 3月中旬まで行われる有害駆除ですが、今のところ駆除としての捕獲はさほど期待されていないのが実状です。

2002.2.8

カネヒロニュース/1月号
 昨年の12月末に起ったロシアによる根室19トン マダラ延縄(はえなわ)漁船3隻の拿捕により、漁業関係者にとっては不安の年明けとなりました。

 今年の1月5日の初せりでは、根室花咲港に日本200海里内で操業しているマダラ底曳漁船による水揚げがありました。前浜のみの漁なので数量的にはまとまっても1,000函どまりといった所です。これから2月にかけて、ロシア200海里内での40トン級の大型船によるマダラ延縄漁が最盛期を迎えますが、ロシアとの漁獲枠の協定により、今年は大型船1隻当たり1航海のみの2,000函程と定められ、昨年に引き続きマダラ漁は厳しい状況下におかれており、ロシアで来月予定されている漁獲枠のオークション等新しい取り組みが注目されています。
 また前浜ではわずかながらウニ漁も行なわれています。ロシアからの輸入ウニにおされ、根室のウニ加工業者はほとんど輸入物を扱っているのが現状です。ロシア側はカニの輸出量が減少している現在、ウニの輸出に主点をおきかえており、日本の輸入量も年々増加しています。
 このように根室の漁業は世界各国からの輸入水産物にのみ込まれる状況下といってもおかしくないでしょう。いかに地場産業として成立させていくか、特に魚の取扱いを含め、ブランド化傾向を強めていくことが必至となってくるでしょう。


カネヒロニュース「つり情報」
 根室の年明けは比較的天候の良い日が続き、気温も例年に比べ暖かい日が続いています。北海道における冬の釣りのメインとして挙げられる氷上のワカサギ釣りがシーズンインしており、年々釣人の方も増加傾向にあって、レジャーとしての人気は不動のものとなっています。
 釣果の方はまずまずのようで良い人で100〜200尾程は期待できます。主な釣場となる風蓮湖周辺には3カ所のポイントがあり、場所によってはワカサギだけでなく、北海道ではポピュラーなチカというキュウリ魚科の魚が大漁となっています。魚体の外観はワカサギに似ていますが、味はワカサギに劣り地元では安価で取引きされています。本州方面の例えでいえば、ワカサギがウルメイワシ、チカがカタクチイワシといった所でしょうか・・・。
 この氷上での釣りは2月下旬まで行なわれ、これからが最盛期を迎えます。
2002.1.11

2002年 新春
明けましておめでとうございます
本年もカネヒロのホームページへのアクセス、誠にありがとうございます。
皆様には新年を迎えてますますご健勝のこととお慶び申し上げます。

21世紀最初の年2001年は、我が社にとって、厚生労働省管轄対米HACCP水産食品加工施設として北海道から認定取得、さんま・秋鮭の豊漁と、うれしいニュースの続いた1年でした。

弊社従業員一同、根室の海でとれる新鮮な素材を安全・安心な食品として皆様の食卓へお届けできるよう、これからも精一杯努めてまいります。

本年もご愛顧賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。

2002.1.7


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